2020年05月

2020年05月23日

第172回通常例会レポート(2020.5.23)

5月23日。今回もオンラインにて、輝トーストマスターズの第172回例会が開催されました。
今回は、西宮トーストマスターズクラブよりM本さんがゲストとしてご参加、6名での開催となりました。

1番手は、K村さん。
情報を伝えるスピーチ #1情報を伝えるためのスピーチ
スピーチタイトル「革新」

 海上を走るヨットは今、かつての布帆ではなくグラスファイバーの帆に多くのセンサーが付き、今や90kmのスピードが出るまで技術的な革新が進んでいるのだ。革新はヨットに限らない。コロナウイルスで我々のクラブ例会がオンライン主体となり、こうして遠方のゲストさんをも、距離に関係せず迎えることができるようになった。
 我々が知らないだけで世界は日々革新されているのだ。そうしたことを互いに教え合い、革新についていくことが今の時代に大切なのだ。

 情景描写の精細さや例え方の上手さ、そしてまさに革新したオンラインツールを使いこなしたスピーチでした。より情報を伝えるべく、数字やデータの挿入、ヨット(能動的)とコロナ(受動的)の革新の対比、技術革新の結果としての体感の変化への言及を入れる、新たな生活様式の先についての言葉が入ると良いとの意見が挙がりました。

2番手は、K上さん。
朗読 #1演説の朗読
スピーチタイトル「卒業生の皆さんへ」

 オバマ前アメリカ大統領が先日行った、HBCU(歴史的黒人大学)の卒業式(オンライン)でのスピーチを朗読しました。
 「皆さん卒業おめでとう。皆さんの多くが卒業に苦労したことと思う。そうした苦労を乗り越えこの瞬間を掴み取った皆さんを、周りの皆が祝福してくれることだろう。今回の卒業式(オンライン)は、通常の状態ではないため意図したものではなかったと思う。この式同様に、我々アフリカ系の人種は、今も理不尽な扱いを受け続けている一面が有る。そうした理不尽を正し時代を切り開いていくことは、これからの皆さん一人ひとりに掛かっている。是非、責任を引き受け勇敢に立ち向かっていって欲しい。未来は皆さん次第なのだ」

 K上さん本人が心動かされた演説であり、その伝え方の技術と相まって通常の朗読に留まらない素晴らしい語りかけとなっていました。オンラインで音声が聞き取りにくかった部分を改善してやる必要性、声のトーンや間については、より洗練できるとの意見が挙がりました。

3番手は、H坂。
パスウエイズLv3 革新的な提案3-2 自分のユーモアセンスを知る
スピーチタイトル「奥様は○○」

 何気ない日常、しかしふと眼を向けると思いも書けない真実が浮かび上がってくる。直感が鋭く気配を消せる妻。妻との幸せな日々を送る中、普通の人とはどこか違うそんな風にぼんやり思っていたH坂。しかしある日、公園で日焼け防止のために被り物をする妻の姿に、H坂はある疑いをもつ(妻は、、もしや忍者なのではないか?)調べてみると次々出てくる妻が忍者である状況証拠。しかしどれも決定打にかける、、そんなH坂の捜査の行き詰まりを解いたのは、よく言う妻の口ぐせであった。
 真実を欲すれば真実は向こうからやってくる。もし真実にたどり着けなかったとしても、その時は素敵な妄想の時間となるのだ。

 
 表現や間の取り方、言葉の緩急が光るスピーチであるとのこと。パワーポイントはもっと上手く使えたこと、大きな笑いをどこかで入れた方が良い、たまに妻の声が地声になってしまっているとの指摘が有りました。

4番手は、O田さん。
コンテストスピーチ 
スピーチタイトル「人は光になれる」

 小さい頃から一緒に遊んでいた従妹、幼い頃に父を亡くした従妹に自分は父親の様に接してきた。そんな従妹も中学生になり会う機会が減る。しかしある時、従妹のお母さんから彼女がいじめられ不登校になってしまったと連絡が入る。いてもたってもいられず、従妹の家に行き励ますも、行きたくないというばかり。そんな時、ふと亡くなった父の言葉を思い出す。”人は光になれる”辛い中でも頑張る姿をみせることで人は誰かの希望の光となるのだ。今度は自分が従妹にとっての希望の光になる番だ。
 そう決意したO田さんは従妹と一緒の時間を過ごし、学ぶ姿勢を見せ続けた。その姿に従妹も徐々に心を開き再び学校に行き、ついには優秀な成績でいじめっ子を見返すまでになった。人は光になれる。誰かにとっての希望の光となれるのだ。


 何度も改良を重ねることで完成度の高く、聴き手の心を打つスピーチでした。2つの人間関係(自分-従妹、自分-父)の関連性を掘り下げる、冒頭に時間を費やし過ぎていること、聴き手との心情バランスを考えて、後半は静かに間を取って語ることでより響くスピーチとなるとの意見が出ました。

 本日は例会の後、来期役員の選挙があり来期の体制が決定しました。
第172回例会

 輝トーストマスターズでは、少人数ながらとことんスピーチ、ひいては自分の伝えたいことや考え方と向き合える時間を提供しています。
 通常の活動に物足りなさを感じている方、是非輝トーストマスターズで一段深い日本語の世界に足を踏み入れてみませんか。


kagayakitmc at 22:25|PermalinkComments(0)